東大生だけど聞きたいことある？

私は毎晩、己の性欲と向き合い悶々と眠れない夜を過ごしている。事後の右手を宙にかざし、暗黒の影をジッと見つめて考える。凡人諸君にもこんな夜はあるのだろうか？と、、。
私のように思考力の卓越した人間は些細な事象に過剰な意味を担わそうとすることで、懊悩や煩悶にとらわれてしまうことがしばしばある。天才であるが故に。
しかし凡人(君たち)は、ー。君たちは君たちの世界しか知らない。己に憐憫を感じることもないだろう。思考力もなければどうして悩みなど生まれてこようものか。
そのまま、寝てしまうのだろう 君たちならば
あるいはー。
大海を知らぬ井の中の蛙がどうして劣等感など抱くことがあろうか。なんと幸せなことだろう。
私は右手を舐め、劣情を煽る湿りを右太ももに拭った。
このままーーー 溶けてしまいたい 夜の闇に
ぼんやりと輪郭を失っていく感覚に身を委ねる
君たちの幸せを心から 羨むよ
…ハッ。 我に帰り、劣情を催す前の仕事をおもいだした。デカルト スピノザ ライプニッツ 心身二元論 予定調和 ー 伝統的哲学問題によって自己のイデアをアナムネシスして心を慰めていたところだった。気づくと右手に慰められていた… 無様な話だ。
無意識への干渉 至急、解決したい問題である。
君たちが私の全てを賢者時間云々と一笑に付し、強引に片付けることは容易かもしれないが…
まぁいい。ありふれた天才に内在する、僅少な邪心が生んだ戯れ言だと思って、読み流してくれ。
グッナイ。