寝れないし俺の中学の頃の林間学校の話する

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夏の林間学校にむけて6月頃から準備が始まった。みんなは楽しそうだったけど、俺にとっては試練だった。オレにはハッキリ言って友達がいなかった。唯一友達と言えるのは、俺がボッチ飯してるときに話しかけてくれたA君だけだった。

 

乙!
面白かった!

 

A君はクラスの人気者であり、お調子者だった。俺はA君と同じ班になれなかったら林間学校には行かないつもりだった。

 

ところでみんなこれできる?

 

>>7
めっちゃがんばってから気づいた
私の貴重な2分返して欲しい

 

ついにやって来た班決めの時、俺はA君に話しかけに行こうとした。行こうとしたけど、A君の周りには既に同じ部活動の仲間とかがわいわい集まってて、とても俺が行ける状況じゃなかった。辺りを見渡すと、既に皆グループを作っているではないか、完全に出遅れた。

 

残っているのはいつも教室の端でぶひぶひ喋ってるデブ君とピザ君。デブ君は1回隣の席になったことあるけど、鼻息がすごくて時々「ブヒュッ….」みたいな息継ぎをするのが気持ち悪かった。このままではコイツらと強制的に班を組まされ、一晩同じテントで寝るハメになる。

 

テントなのか

 

>>18
初日はテント、2日目は施設だった

 

ええい、落ち着け、打開策を考えるんだ…。なんとしてでもA君と同じ班になりたい。A君、A君…俺がどうしたかって?俺は無謀にも、A君達バスケ部グループの輪に魚雷の如く突っ込んでいった。

 

あっちからしたら「うわ、なんか来たよ」みたいな気分だろう。けれど俺だって楽しい林間学校を過ごしたかった。俺がボッチ飯をしてるとき、「その占いのグラタン旨いよね」って話しかけてくれた優しいA君なら、俺に同情して同じ班になってくれると思った。

 

「A君達…3人グループなんだ…お、俺も混ぜてくれない?」

 

やるじゃん

 

俺は多分こんな事を言った。班は3人か4人グループで編成されていたから、A君達に俺が混ざるのは何ら問題なかった。

 

「でもあそこに2人余ってるけど」そんなことを言ったのはB君。指差す先に居るのはデブ君とピザ君。そうだ、もう俺があの2人と組まされるのは避けられないのだ。

 

「おひょ、そ、そうだね。それで!?」俺は必死だった。
「A君、一緒に組まない??!それで、デブ君が抜けたところに入って、ピザ君は俺らと組んでさ!」
もう必死だった。すげー早口で俺とA君が同じ班になるような提案を言ってた。確か

 

けど現実は残酷だった。
A君は俺に「俺らを巻き込むなよ」と言い放った。あの時の優しいA君なんて何処にも居なかった。

 

絶望が絶望を呼んだ。
この時点で林間学校はもう最悪だった。班決めの時点でだ。俺は絶対休む、そう決めた。けれど結局行ったのだ、休む口実ができなかった。そして行った先で最大の絶望が待ち構えていた。

 

もう正直班決めの絶望が大きすぎて、それからの事前指導だとかオリエンテーションの記憶が驚くほどに無い。
嫌なものほどくるのは早い、あっという間に林間学校の日がやって来た。

 

みてるぞ

 

>>25
ありがと

 

ぼっちの時点で班決めに期待すんなよ

 

>>27
A君ならって淡い期待を持ってたんだよ

 

バスで2時間ほど走って、山奥についた。8月だというのに山奥は涼しくて気持ちよかった。だが俺は、一刻も早く帰ることだけを考えていた。どうする?仮病を使うか?いや俺は演技が上手くない。ならば本当に体調を崩すまでた。俺には山奥ならではの最高の秘策があった。

 

皆も林間学校に行く前、先生に絶対言われたことがあるだろう。「蛇口から出る水を飲んではいけない」なぜかというと、あれは川の水やらがそのまま直で流れてくるため、飲むと腹を壊すのだそうだ。

 

単純にその水をがぶ飲みして腹を壊して速攻下山する作戦だった。
俺は自由行動時間を利用し、水筒のお茶を捨て、中身を真水に入れ換えた。そして飲める分だけ蛇口から直で飲んだ。オーバードースしてるような背徳感でゾワゾワした。

 

そして山のハイキング中に水筒の水を飲む。かなりの量を飲んだ。とにかく夜のデブピザとのテント宿泊までにどうにかしたかった。

 

やがてハイキングは終盤になり、山を登りきった先の高原で昼食を取る。
絶景が広がっていて、みんなやまびこしてみたり、走り回ったりと楽しそうだった。
だがそんな中、俺は独り、ある感情と必死に戦っていた。尿意だ。

 

辺りを見渡す。見渡す限り草。あ、風車もある。あと山、山、山。トイレなんて無い。確かハイキングの中盤辺りで小休憩を取ったとき、「ここから先トイレ無いから今のうち行っとけよ~」とか先生が言ってた気がした。

 

誰もいないか?

猛烈な尿意に紛れて少しの便意すらも感じた。これまでにない程の冷や汗。齢14歳にして人生の極限に立たされた。歩くと振動で漏れそうだった。

 

見てる

 

本気の小便我慢をしたことがある奴にはわかると思うが、頭は勝手にここからトイレまでの距離と所要時間を計算する。どう計算しても間に合わない、絶望する。これを繰り返すのだ。
俺はまさにその絶望スパイラルを無限に味わっていた。

 

仮病なんて大した演技力いらんのに

 

障害物が一切なく、隠れる場所がない。大分先に小屋が見えるが、おそらく間に合わない。その場に直立するしかできなかった。そして最悪のタイミングで先生が叫ぶ。「おーい!全員集合!」

 

皆が先生の方に集まる。俺は動けない。1人立ち尽くす。当然のように俺は注目の的である。こんなに1度に人の視線を集めるのは、生涯でこれが最後だと思う。
「おい、集合だぞー何やってんだー」
先生が言う。もうどうすることも出来なかった。

 

俺は土壇場で思い付いた作戦で漏らすのを誤魔化そうとした。
持っていた水筒を開け、「わあーーーー!!!!」と叫びながらひっくり返し、漏らした。生暖かい感触が足に伝わっていく。それは靴下にまで到達する勢いだった。

 

ジョボボボボボ
「す、水筒…こぼしちゃっ…、」
ボボボボ
「す、あの、水筒」
ボボボ…
「…」

 

忘れはしない、皆の視線。先生の視線。小便徐々に冷めて足が寒くなる感覚。頭の中必死に他の言い訳を探してみるけど、もう出てこなかった。

 

心が痛くなるな

 

俺は泣いた。女子は悲鳴をあげ、男子は苦笑いをし、ピザとデブは笑っていた。歩くと靴がグショグショ音を立てる程に漏らしていた。

 

俺はそのあと先生に付き添われながら山を降りた。帰りたい。そう話したけど帰してもらえなかった。だが特別に先生達が泊まる部屋で寝させてもらえた。
当初の目的は果たせた、だが失うものが多すぎた。

 

分かりやすいように色々改編はしてるからおかしいところがあったらすまん。だけど山頂で皆の前で見苦しい演技をしながら小便漏らした俺はここに実在する。何でこんな話するのかというと、俺の中でこれがトラウマになりすぎて半ひきこもりみたいになってるのだ。

 

だから逆に誰かにぶちまければ、こころが軽くなるんじゃないかと思ったけど、やっぱりダメそうだ。
俺は一生この思い出を背負って生きていく。読んでくれてありがとう

 

お前は今、何歳なの?

 

>>48
19です

 

そこから立ち直れれば無敵になれそう

 

>>49
俺には無理だ

 

じゃあ今は大学生か

 

>>51
色々あってまだ高校生やってる

 

その頃のお前を知ってる奴との繋がりなんて無いんだろうしさ
あんまり囚われない方がいいぞ

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