大学受験のとき女子大生に弟子入りした話

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その授業の日、授業前に廊下で木下先生を捕まえた。

「先生、数学やってきました!」

前回の宿題の分と、その次の宿題(だっただろう)分をやってきたと先生に言った。

そしたらちょっと微笑んで
「すごい。え~、やってきたんだあ~」と言われた。

え~、やってきたんだあ~

みたいなことを言われて、特に褒められたとかそういうことは無かったけど、
この件はそれで収まった。


この事件の後、とにかく数学は木下先生に死に物狂いでついていくようにした。

朝7時半くらいに起き、お母さんの作った朝ごはんを食べる。

「行ってらっしゃい」
お母さんは昼ごはんのため、毎朝おにぎりを持たせてくれた。

チャリで大きな橋をわたり、県道沿いをダーーッ!と走る。
駅前に出るとその近くに塾はある。

ダッシュでチャリをこいで20分くらいか。
結構この運動は好きだったw


塾の鍵を開けて、自習室に入る。
もちろん平日にこんなとこにいるのは中退してる俺だけだw

勝手に換気したり、エアコンを使うことも認められている。


木下先生の授業がなければ、とにかく晩まで勉強する。

英語、国語、世界史、政経、生物、そして数学。
やることはたんまりある。

木下先生に会えば、もちろん先生にちょっかいは出す。
そういえば木下先生とイケメン先生に会ったときにこういうことがあった。

「先生!手相みてあげますよ!」
「え?」

手相などわからない。
ただ、生命線とやらをなぞって、先生がくすぐったい反応をするか試したかっただけだ。

「あ~木下先生はコレ、長生きしますね?なんかこの線が長いっすから・・・」
ニヤニヤしながらツーーッと指でなぞってみたが、先生はあまり反応しなかった。

イケメン先生が俺の頭をはたく!パシッ!

「いってええ!」
「変態じゃん笑」
「手相みてたのに!」


とまあこんな感じで毎日すごしていたわけです。
懐かしいっちゃあ懐かしい。

ある夜、塾の駐輪場のところで木下先生とイケメン先生、他2人の先生たちがたむろしていた。

「お疲れ様っす!木下先生!」
イケメン先生ほか2人の先生の存在を無視して俺はあいさつする。

苦笑いしながら「お疲れさま~」と言ってくれる。

あまり知らない女の先生が「このストーカーヤロウw」とか言ってくる。
その先生に「これってなんの集まりなんすか?」と聞いてみた。

「今日ね~これからみんなでご飯食べにいくから。」
「は!?ご飯ですか!?」

このヤロウ・・・
砂川先生と木下先生をストーキングしたときの感情がよみがえってきた。

「俺もご飯はまだです!」
「そっか。じゃね!」
「ちょっとまってくださいよお!!!」
俺はよく知らない女の先生に食い下がった。
「なんだよ!勉強しろっ!」
「俺も連れてって!」
「やーだー!帰れっ!」

このあとよく知らない女の先生にお願いしまくったら「ダメ」の一点張りだったけど

イケメン先生と木下先生が「まあ面白いんじゃない?」ってことで連れてってくれた。

塾講師4人とその生徒1人という歪な5人でお好み焼きともんじゃが食べられる店に行った。

なんかおごってくれて俺はタダになったw

こいつら大学の話とか恋愛の話とか俺にワカラン話ばっかしてた。

俺はひたすらもんじゃを食った。

「イケメンくんは彼女いんの?」
ある場面でよく知らない女の先生がイケメンに尋ねた。

「いやあ、いないっすよw」
俺は疑った。
「本当っすか~?一橋だしイケメンだし、モテるんじゃないっすか~?」
「いないいないw本当にさ、この先どうしようみたいな感じだよ」

まぁイケメンはどうでもよい。
木下先生って彼氏いんのかなあ?
砂川先生が彼氏なのかな?

それは以前からの疑問でもあった。

「タロウくんは?彼女いたことあんの?」
よく知らん女の先生が聞いてきた。

「ふふふふふ!どう思われますか!?」
「ああ~じゃあいいや。興味ないし。」
「ええっ!?」

そうすると木下先生が「え?興味あるよ!どうなの?」と聞いてきたので、
「いや~~~、そのね?」
「うん。」
「いたことないんすよ・・・」
と白状した。


そのあと木下先生が「彼氏いんの?」って聞かれてた。
砂川先生はどうなったんだ?あれが彼氏か?

「いや、いないですよ。」

「へ~そうなんだ~」

うおおおおっしゃwwwと思った。

「え?本当にいないんすか!?」
念押しで聞いてみた。

「いないよ~笑」

うおおおおっしゃwwwと思った。

「先生!先生!俺立候補するっす~!」と言うと、
イケメンは大爆笑、よく知らん女の先生は「なんかうざい笑」といった。

木下先生は苦笑いだった。

「本気っす~!本気っす~!とりあえず友達から!アドレス教えてください!」

というと、「まぁ本当はダメなんだけど、いいよ」って感じで教えてくれた。



ある日、俺は塾仲間のゆうきと息抜きに遊ぶことにした。

日曜日だ。

何をしよっかってなったけど、俺は猛烈にボウリングがしたかった。

ボウリング場で働いていたときはしょっちゅうやっていたけど、
塾に入ってからはやってない。

忙しいのもあるけど、バックレたボウリング場に入りにくかった。
あとは単純に一緒にボウリングする友達がいなかったのもある。

とにかく、ボウリングが久しぶりにしたかったのでゆうきに提案するとOKされた。

場所は俺が働いていたボウリング場。

HPを見れば、俺がやめる原因となった店長はいなくなり、店長が変わってるのがわかった。

ただ、佐藤さんには会いたくなかった。
だから佐藤さんがシフトに入らない朝行くことにした。

朝なら高校生割引と朝割引がきくからゆうきにも都合がよかった。

ボウリング場に入ると、誤算が1つあった。

朝なのになぜか佐藤さんがいた。
どういうことだよ・・・・・・

他のヤツはどうでもよかったんだけど、佐藤さんには会いたくなかった。
バックレたあと、俺は佐藤さんから嵐のようにかかってきた電話をすべて無視したからだ。

すごく帰りたかったけど、ゆうきにそんなこと言うわけにはいかなかった。


「お願いします」
受付の佐藤さんに、ボウリングの申し込み書みたいなのを渡す。

すると他のお客さんに対応するのと同じように「はい、2名様、タロウ様とゆうき様ですね」と言われた。
明るいけど、事務的な口調だった。


ともあれ、ボウリングは始まった。

ゆうきが「お前のカーブすごいな!」と褒めてくれた。

サムレスと言って、正式な投げ方ではないけど、俺はフック(カーブ)を投げられる。
スコアは調子がよくて160くらいは出る。

「どうやって投げんの?」
ゆうきは興味津々で、いろいろ尋ねてきた。

自販機でアクエリか何かを買って、ゆうきと投げているレーンに戻ろうと歩く。

向こうから、佐藤さんが歩いてくる。

俺たちは目があった。

あいさつくらい、しておこうか・・・

あるいは、あのときバックレた理由を説明しようか・・・

以前の店長の嫌がらせで・・・とか。

どうしよう・・・。

佐藤さんはまっすぐ俺の目を見ながら歩いてきた。

俺は緊張して佐藤さんから目をそらした。
下を向いて歩いた。

やがて俺と佐藤さんはすれ違った。

佐藤さんは受付に戻り、俺はゆうきの元へ戻った。

このあと、佐藤さんと一言もしゃべらず、俺とゆうきはボウリング場を後にした。

つづきは明日かな?

また来ます!

>>77
お疲れ!こんな新展開が来るところで明日とは焦らすね~

おう
待ってるぞ

待ってるからはよ

保守ありがとうございます!
ぶっちゃけ昨日は飲んでました!!・・・すみません!
今日は夜来ます!

>>92
はよ書けや!!気になってしょうがない

いま帰りました!
書いていきます!

夏。
木下先生に必死に食らいついていく。
個人的に“微分・積分”が山だと思っていた。

木下先生の助けもあって、ゼエゼエ息の根になりながらもその山を越えることはできた。
ただ、あくまでも“面白いほど”を1周できた、ということにすぎないけれど。

9月から始まる模試で何点とれるのだろう。


ある夜。
忘れたけど7時くらいから授業だった気がする。

6時30分ころ予習を終えて、廊下においてあるソファに腰かけリラックス。
するとゆうきがやってきた。

「よう!」
ゆうきは俺のとなりに腰かける。

エロトークか何かをしていると、木下先生が講師室からやってきた。

「お疲れさま~!」
「お疲れさまッス!ウッス!」

そう答えると、木下先生は教室の中へ消えていった。

「なあタロウ・・・」
「なに」

ゆうきは声のトーンを落として俺に言う。
「木下先生さぁ・・・おっぱいデカくね?」
「・・・は?」
「いやいや、おっぱいデカくね?」
「・・・・・・でかいか!?」
「なんかさあ・・・巨乳じゃないけど、こう、ふくらんでるやん?」
「・・・そうか!?!?」

そんなことには気づかなかった。
「いやいや、今から授業だろ?ちょっと見てみって。」
「おま・・・んなこと言うなよ~!授業集中できねえじゃん!」
俺はソファの上で天を仰いだ。
「たっはっはっはwwウケるww」

授業が始まった。
(ゆうきコロス・・・)

こんなんセクハラだ。
正義の心をもって授業に挑んだはずだった。

(ゆうきブッコロス・・・!!!)
数式への集中力が普段の半分くらいしかない。

先生の机のところへ行き、説明を受ける。
そのときはとにかくおっぱいに目をやらないようにした。

そのためおっぱいを見ることは一切なかったが、異常なまでに目に力が入った。
脳みそが回らない!

いつものように前回範囲の類題のプリントをもらい、自分の席でそれをやる。
離れてみると、おっぱいが気になった。
チラっと見てしまうw
こんなにもおっぱいが気になったのは初めてだった。
でも遠くからじゃよくわからなかった。
でもおっきい気もする!

途中からはかなりのエネルギーを使って邪念を振り払い、集中できた。


「お前マジでふざけんなよ・・・!笑」
「たっはっはっは!!!www」

帰りにチャリに乗りながら俺はゆうきに抗議した。

チャリをこぎながらゆうきが茶化してくる。
「ヘンタイヤロー!笑 教育委員会に訴えんぞ!」
「ふっざっけんなよ!www」

俺は詳細を報告した。
「なんだろうな、こうさ、おっぱいを見ない努力をしたんだけど、
そのせいで逆におっぱいが気になったんだよ!!」
「おっぱいパラドックスと名付けよう!」
「え??」
「おっぱいパラドックスと名付けよう!」
「ぶはwww」

ゆうきがドヤ顔で“おっぱいパラドックス”を何回も連呼した。
正直うまいと思ったwww

こうして俺はときどきおっぱいに着目しながらも、
木下先生やゆうきに支えられ、受験勉強をした。
気づけば夏は終わり、模試の時期になった。


ところでーー。

俺がこうしておちゃらけキャラで木下先生とかゆうきとうまくいっているのはある人のおかげだ。

明らかに、柏木のおかげだと思う。

中学では俺は普通のやつだった。
高校で柏木とつるんでおちゃらけることを覚えた。

木下先生が俺を面白がってくれるのも、ゆうきと友達になれたのも、柏木のおかげだ。

「柏木君はいま何をしてるんだろうね?」
「どこの大学にいくのかね?」

お母さんはたまにそういうことを言う。

そんなん、知らないよ・・・。
柏木を懐かしく思う。
感謝もしてる。
あの日々に戻りたいとも思う。
でももし仮に駅前で柏木を見かけたとしたら(塾と高校の位置関係から、それは十分ありえる)
俺はどのツラ下げて柏木にあいさつできるだろうw

お母さんから「柏木」の名前が出てくるたび俺は微妙な気分になった。
不快だったかもしれない。


9月か10月にセンター模試を受ける!
夏から、木下先生と俺はこの模試で点数を取ることを目標にしていた!
そんなころ、ゆうきがこんなことを言い出した。

「おっぱいバレーって、知ってる!?!?」
「wwwwwwwwwwwwww」

チャリに乗りながらゆうきは続ける!
「タロウが“センター模試で数学100点取ったらおっぱいを見せてください!”って木下先生に言うみたいな」
「wwwwwwwwwwww」

そりゃ無理だろw
100点もおっぱいも無理だw

しかしこれをネタにしてなんか先生に絡んでみようと思い実行した。


「先生!」
「わっ!笑 いきなりびっくりしたあ・・・」
「お願いがあります!」
「なにー?」

「今度のセンター模試で、先生に教わった範囲を、8割、、、いや7割、、、いやっ6割!!、、、とります!」
「どんどん減ってくよ!笑」

「だから、俺が6割を取った暁にはっ、指相撲をしてください!」
「なんで指相撲!?!?」
「1回先生とは戦いたいと思ってたんです!・・・師匠と弟子として!」
「・・・???・・・まぁ・・・別にいいよ。減るもんじゃないし・・・」
「よっしゃ!」
先生は苦笑いした。
「ただ、8割ね!8割!習った範囲だけなんでしょ!?」


ゆうきにこのことを報告すると「グッジョブすぎるw」と言われた。
「フン!ヤツは気づいていないのさ。この約束は手相を見ることと同じカラクリをもつというのにな!」

しかしセンター模試では6割弱しか取れなかった。
「・・・・・・・・・」
「次がんばろう!まだ模試あるから!切り替えて!」
木下先生は俺を鼓舞してくれた。

記述模試の判定はまぁまぁだった。
例えばある国立ではB判定をもらえた。
ただ、その国立にしてもセンター数学に若干の傾斜がかかる(方式によるけど)
結局数学がけっこう大事なんだ。


11月になった。
ゆうきがお茶の水女子大の文化祭に誘ってきた。
「木下先生みにいこうぜ!」
「おっけw」
1秒で返事をした。

その後、ゆうきの塾の知りあいに“かなこ”っていう女の子がいて、
その子も来ることになった。
俺は「女の子ならおっけだよw」とゆうきに言った。


お茶ノ水の文化祭当日。
集合場所に少し遅れて到着した。
「ゆうきごめんw」
すでに“かなこ”はいた。


「えっと、かなこちゃん、だよね?」
喋ったことは無かったけど、顔は知っていた。
「うん!タロウくんだよね!?塾でよく見かけるよねーー!よろしくー!」

こうしてわれわれ3人はお茶の水女子大へと旅立った。

来たか!
今電車だが脱ぐべきか

>>102

脱げっ!

あとすごい今さらなんだけど、セリフとか結構適当だし、
時系列不明なところは構成上都合よく並べたりしてるからね。

フェイクとかはほぼない。

>>104
満員電車で手が動かせん
チャックだけでも・・・

電車で移動しながら、かなこと初めて喋った。

「タロウくんって木下先生のストーカーだよね!?」
「ふえっ!?!?」

かなこが言ってきて、たじろいだ。
「俺ってそんな評判悪いんだ・・・」

ゆうきが口を挟む。
「タロウはヘンタイだもんなw」
「お前だっておっぱいとか言ってるだろうがあ!」

するとかなこが「え!?おっぱいってなに笑」と言ってきて、
(しまった!・・・)と気づいた。

ここは男子校じゃない!


かなこはお茶の水大の志望だという。
「正直、E判定だから記念受験なんだけどね・・・・・・」

ゆうきが俺とお茶の水の文化祭に行くことを知り、
「何でわたしを誘ってくれないんだよお!」と言って、来ることになったらしい。

(※ここから先、ずいぶんとフェイクが入ります)

お茶ノ水女子大の正門から入ると、女子大生がパンフレットを俺たちに渡してくれる。
わりかし自然が豊かだった。
女の子が多い、多い!

右にも左にも屋台があって、俺はとり軟骨のから揚げを買ったw
テンションは高めだったw

「ゆうき食うか?かなこちゃんもどーぞ!」
「本当!?わーい!」

ナンコツを3人で食べて、ゆうきが言った。

「まず木下先生のとこに行こうぜ!」
「おうっ!」

木下先生はテニスサークルに入ってる。
パンフレットをみて、そのテニサーの店へ向かう。

木下先生を発見した!

「ちゃっす!w」
「あ~タロウくん!ホントに来るとは!w」
「ここが第一志望なんですw」

テニサーには男もいたw
「ああ、ウチはインカレだからw」

メガネかけた小太りの男が木下先生と馴れ馴れしくしていて、ムカっとしたw
まぁなにもしなかったけど。

「はいどーぞ!」
先生が自分の店で売ってたチョコバナナを俺たちに一本ずつくれた。
「おごりだよ~!」

それを食べながら俺たちはテニサーの人たちと喋った。
かなこはなんか木下先生と初対面らしく、すごい先生に懐いてたw

お茶の水志望だからか。

随分と長く話すから俺とゆうきは飽きてかなこを置いてった。

3時間くらいかな。

演劇部をみたり(本格的でビビった)マンドリン演奏を聞いたり(普通にうまくて耳が癒された)ミスコン(レベルたけえw)をみたりしてた。

けっこう楽しめたw

お茶の水に東大とのインカレがあったりして「やたらレベル高えなw」と思った。

かなこと合流。

彼女は木下先生に案内されてずっと一緒だったらしい。

「木下先生超いい人~!かわいいし~!」
とか言ってめっちゃ懐いてたw

「楽しかったなぁ!ここ来たいなぁ!」
やたらかなこが楽しそうで、なんだか微笑ましかった。

~ある日の塾で~

「え!?テニス好きなの??」

昼休憩か何かで廊下のソファでグダグダしてたら、かなこがやってきて、雑談した。

「ウチWOWOWあるからね~」

四大大会とかはたまに見る。

かなこはそういうプロのやつは知らんかったけど、テニス部だったからテニスの話が合ったw

けっこうガチでやってたらしく、練習の話とか、試合の話とかしてくれた。

「私、サーブが難しくてね~!」

元新聞部のおれにしても新鮮な話だったから楽しく聞けたんだ。

文化祭をきっかけに、かなことはたまに話す間柄になった。


お茶の水の少しあとにセンター模試があって、自己採点。

数学1・Aは40点くらい。
数学2・Bは30点くらいだった。

俺はとうとう塾をバックレた。

数学1・Aに関してはしょうがないと考えることもできる。

このときまだ2次関数と三角比のところしかやってないからw
論理のところと、確率はまだやってなかった。

致命的なのは数学2・Bだった。

木下先生のカリキュラムを進めていて、もうこの頃には2・Bは全部終わってた。
三角関数や微積は絶対に後半くらいで詰まるし、
ベクトルと数列なんてそもそもといている途中で基本を忘れていたりする。


「センター模試は簡単に作られている」
塾長だかなんかの先生だかが言ってたことだ。

これじゃヤバイだろw
絶望した

1回サボってからは、日曜日に休みたくても他の科目の勉強時間を削っても、木下先生の課題には食らいついていったw

先生の要求は日々膨大になる。
だけどそれについてかなきゃ俺は国立にいけないんだ!ってね。


だけど11月くらいに確率あたりに入ってから、限界が来ていた。

復習課題としてだされる数列とベクトルは忘れまくりだし、確率もいみわからんw
確率っていうか場合の数がわからんかった。pとかcとかのやつ。

とうとう崩壊して、宿題をやらずに行った。

「先生、すみません今回は・・・」
「・・・・・・・・・」

先生はこういうとき、必ずこういう態度を取る。

そして先生の次の授業もサボり、
さらに3日連続で塾の自習室にも行かなかった。

「いろいろあって、しばらく塾じゃなくて家で勉強したい」

お母さんに言うと、「今までがんばったのにいいの!?」とか
「あんた家じゃできないでしょ!!」とか怒鳴ってくる。

実際に家じゃ全くやらんかった。
数学以外はやろうと思ったが、それすらやる気にならなかった。

ボウリング場で稼いだ金が余ってて
バッティングセンターで4000円くらい打ったり

人生初のヒトカラしたりした。

そんな生活を数日続け、お母さんと怒鳴りあいのケンカ。

さらに塾長からケータイに嵐のように電話がかかってきたけどそれを無視。
すると家電にもかかってきて、お母さんが出て、
「いい加減にしなさいよ!!!!!!!」

スカッとしたくて、ボウリングに行きたくなってゆうきを誘うけど
「わり、忙しいから無理だよ。」

友達はゆうきくらいしかいなかった。

しょうがないから弟を誘ってボウリング場へ。

「タロウ、タロウ弟」とボウリング用紙に書いて、受付の女に渡す。

佐藤さんだ。
「はーい。それじゃ、27番レーンでお願いします。」

きわめて他人。
かつての姉弟のような俺たちはいない。

でもどうでもいいよ。そんなん。

弟の金がつきても俺の貯金はかなりあったから、
俺が弟の分も払う形でお金をつぎ込み、気づいたら25ゲームくらいやった。
すごいスカッとした

お母さん「一日中どこいってたのよ!!!!!!」

イケメン先生からメールがきた
「最近来てないの?」
「すみません、ちょっと休みたくて・・・」

イケメン先生からは着信もあった。

木下先生からは何のメールもなかった。

(つづく・・・・・・)

飯だ!

面白い

(´ー`)フッ・・・これが人生か!

いくちゃんのドラマおわった
とりあえずいまから書くわ

たぶん終わりまでいく

待ってましたァ!!!
おもしろいよ、期待してます!

>>119 さんきゅー

先生の授業は結局2回分休んだ。

イケメン先生と何通かメールした。

「大丈夫?なんかあったの?」
「素直に言うと、数学がちょっと・・・」

イケメン先生も前は俺の師匠だったわけだけど、
最近数学がうまく言っていないことを説明した。

「そっか・・・!」
「正直もう、ムリかなあって・・・」
「木下先生にこのこと話したの?」
「いえ、まだ。あの人こういうときどっちかっていうと、突き放すっていうか・・・」

「そうなん??へえ、意外・・・。」
「そうなんすよ」
「木下先生めっちゃ心配してるよw」
「え?そうなんすか?」
「俺と会うたび、タロウくんの話してるw」

(はー、まじかあ・・・・・・)

なんだか申し訳なくなった。
俺の実力不足で。

イケメン先生に「明日にでも塾戻ります」っていってメールを終えた。

数学以外のスケジュールに関しては、基本的には俺が自分でコントロールしてる。

塾長に週一回は相談してたんだけど。
今回のサボリでそれは崩れたわけだw

イケメン先生にメールしたその夜、おおざっぱな計画を組みなおす。

数学。
これも崩れてしまった。

しかも数学のスケジュールは木下先生が決めている。
木下先生に電話した。

「もしもし?タロウくん?」
「すみません、無断で授業サボって・・・」
「ああ、うん・・・。やっぱり、数学が厳しかった?」
「はい・・・。正直なところ、もうダメかなって。頭がごちゃごちゃなんです。」

「そっかw・・・・・・でも、大丈夫だよ。もう一回やり直そう!」
「はい・・・」

すげえ落ち込んだ。
春からなんの成長も無いと思った。

一応木下先生にコンタクトが取れて、安心したんだよね。

とりあえずその日はなんの勉強もしなかった。

夜に普通に布団に入る。
明日授業に行くために。

布団の中で考えたことは木下先生と数学のことだった。
数学は、昔より全然できるようになったと思う。
少なくとも、面白いほどを理解はできるようになった。
ひとりでも。

エロ心をむき出しにして木下先生についていった結果だと思う。
木下先生は明らかに他の生徒よりも俺に力を入れてくれた。


いろいろな冗談を言ったこと。
それに苦笑いしてくれたこと。
その顔。

一生懸命に指導してくれたこと・・・。
イケメン先生によれば、俺がバックレてそれを心配してくれたこと・・・。

etc・・・。

いろいろ考えてたら、大好きな先生を裏切るようなことをしたな、と思って涙がでてきた。

いろんな表情の先生を頭に思い浮かべてたら、思った。
(告白しよう・・・。)

告白しよう!と思った。

具体的に誰かに告白したい!と思ったのは人生初だった。

次の日塾長にすげえ怒られて、なんか面談みたいなことになったなw

こんなんしてるの、俺だけだからなw
みんな高校通って自立してんだw

情けない。塾にこんなことしてもらうなんて。


木下先生にもすげえ謝った。
「ぜったい、ぜったいもうバックレないでね?」
「・・・はい!!!」

その後木下先生が俺を甘やかすことはしなかった。
課題やらなにやらは相変わらず厳しかった。

でも俺はそれを了承した。
必死で必死でついていった。


自分のヤバさはもう充分模試でわかったw
とにかくがむしゃらに。

一日8時間数学のみに費やす日もあった。
とにかくくいの無いように。

先生に認められるように!という気持ちで勉強した。

1月。年が明けた。

なんとか木下先生に食らいつき、全範囲終了。
復習(2週目、3週目)もある程度進み、センターの演習に入った。

数学1・Aは8割を超えることがあった!
数学2・Bは相変わらずヤバイとしかいいようがなかったけど・・・・・・

いい点数を取ったときには木下先生はすげえ褒めてくれたな。
「すごいよお・・・!」って

木下先生は御茶ノ水の理系だし、こんな点数は普通だろうなww

って思ったけど、やっぱ嬉しかった。



センター試験を迎えた。

センター試験の少し前

最後の指導の日。

木下先生は俺にマークシート用の鉛筆セットをプレゼントしてくれた。
コンビニで買ってくれたらしいんだけど、わざわざラッピングしてくれたんだぜw

鉛筆数本と、削り器と、マークシート用の消しゴムがプラスチックケースに入ってるやつ。


「ありがとうございます!!!」
嬉しくって、泣きそうだった、が、それは堪えて
ある要求をした。

「指相撲をしてくれませんか??」

握手にしようかと思ったんだけど、指相撲がしたかった。

なんとなく。

「なんで指相撲なの!?笑」といつものように苦笑いする先生。
かわいい。

実はバックレ事件を起こしてからは先生に対しておちゃらけるのは自粛していた。

久々に先生の反応を楽しんで指相撲をした。

意外と先生が本気で対応してきたのが面白かったw
ムキになって顔をゆがませてがんばる先生はかわいかったw

「じゃあ、がんばってね!」
「はい!!!!一年間お世話になりました!!」

すごい深く頭を下げて、塾を出た。

センター試験は緊張した。

数学は2日目だよなw
1日目のアタマの政経が一番緊張したけど、数学になって再び緊張したのを覚えている。

だってこれが入試を左右するんだから。
俺の場合。


相変わらず・・・

イヤいつも以上に・・・


微分積分の後半部分とか・・・
三角関数の少しひねった問題とか・・・・・・

毎回そういうところで俺は詰まるんだ。

そうすると苦しいんだよな。
センター試験って。

しかも先生のプレゼントしてくれたマークシート用セットを見れば、
ますます点数を取りたくなってくる。

緊張して緊張して・・・

アタマがパアになりそうだった。

とにかく、3点でも4点でも、できそうな問題をといていった。

それは時間との戦いだった。

緊張したまま試験は終わってしまった。


正直、うまくいった気がしなかった・・・。

数学1・Aは演習では8割取ったこともあるけど、今回は絶対ありえない。

6割いけば御の字だ・・・。

2・Bなんてどうなるんだろう・・・・・・。

すげえ暗い気持ちで家に帰った。



夜中に河合塾のサイトを見ると、回答速報が載っている。

ドキドキしながら自己採点した・・・・・・・・・。



数学1・A




68点


数学2・B




42点



これで俺と木下先生の挑戦は終わった。

俺もそんくらいだったわ

数学が微妙すぎて泣きそうだったw

数学から採点したのが間違いだった。

他の科目も採点して、900点満点で74.4%という結果がでた・・・。

思ったより他の科目で伸びて、安心した。

74.4%

よくも悪くも無い、

2次次第?みたいな結果だった。




ごめん、順番を間違えたかもw
センターの前か後か忘れたが、

中退した高校に書類を取りに行かなくてはならなかった。

高卒認定を取るときに、俺は1年のとき高校にちゃんと通ってたから、認定試験で免除がおりた。

そういう場合、ある私立の出願とかある国立の出願のために高校に書類を取りに行かなくてはいけないんだよw

高校時代のM先生にアポを取る。

正直気が進まない。

「あー了解。そしたら○○時に来て。」

家からチャリを転がして、高校の駐輪場にチャリをとめた。


在校生はいるのだろうか・・・
職員室いきたくねえな・・・と思った。
なんで職員室は3年と同じ階にあるんだw

新聞部のやつに会いたくない。


いやーな気持ちで行ってみると、3年生の教室はがらんがらんだったw

M先生は「ああ~いまはそんな感じよw  センター後の面談みたいのはやっとるけど」

って行ってた。

「タロウもしっかり大学受験してたんだな!!!70%とるなんてな!」


(センター後だな・・・この会話したからwww前後2回行ったかも。まあどうでもいいかw)

「がんばれよ!」って言われた、俺は駐輪場へ向かった。

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